こんにちはハイマメです☺︎
以前読んでよかったので、再び原田ひ香さんの作品を読みました。
ティータイムという響きの軽さに惹かれてチョイスしましたが、実際には意外と深かった。
最近、女の人生について考えることが多いですが、この作品もそうでした。
はじまらないティータイム
著者:原田ひ香
出版社:集英社
2007年第31回すばる文学賞受賞作品
あらすじ
不妊に悩む奈都子は、毎回同じ愚痴を聞かせる母・ミツエにうんざりしていた。
ミツエは甥の博昭が不倫の末、再婚することになり、離婚した元妻・佐知子を心から心配しているのだ。
博昭の元妻・佐知子は離婚後、結婚前にしていた悪い習慣を再びはじめてしまう。
里美は、努力という名の略奪で博昭と再婚したのだと自分に酔いしれている。
博昭と里美の結婚式をきっかけに、4人の女たちの距離が徐々に近づきはじめた。
そして互いに影響を受けていく・・・。
個性の強い4人の女たちの心の内がぶつかり合う。
感想
主要な登場人物は女4人で、それぞれの人生が描かれています。
そして4人をつないでいる張本人の男は、間接的には語られるけど登場しないというのもおもしろい。
男たちの心も知りたくなる描写はありましたが、主役は女たちです。
女たち4人は、個性的。
中には、かなり個性が過ぎているような場合も。
でも読み終えたころには、多少の差はあれ、誰でもそういう部分はあるのかもと思えました。
もちろん私にも。
登場人物の中で「実は主役なんじゃないか?」と思うほど気に入ったミツエさん。
ミツエさんが旦那さんのことを「パパちゃん」と発するたびに、気持ちがほっこりしました。
ただの天然ボケ主婦ではないと思います。
何が言いたいのかというと、「女の人生と言ってもいろいろな形の幸せがあって、正解は1つではない」ということ。
物語の中で女たちが互いに関わりながら、変化していくところが人間らしい。
結末もすきなポイントで、それぞれのその後の人生を、自分なりに想像して楽しめた作品でした。
Thank you so much!!